「Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門」はいいぞという話
はじめに
こやつを読みました。
前から気にはなっていて、Kindle Unlimited で読めることがわかったので、1 日かけて(実際は 3 時間程度)読んでみました。
どんな内容か
基本的には Linux の Network Namespace という機能を使って、分離されたネットワーク環境を作り、その上で色々実験するという感じの内容です。 例を挙げると、たとえば
ルータなしで、同一のネットワークセグメントにある 2 つのホスト同士で通信する
ルータありで、異なるネットワークセグメントにある 2 つのホスト同士で通信する
DHCP サーバを立てて IP アドレスを取得する
ルータで Source NAT, Destination NAT を行うよう設定する
などをやっていきます。すべて Linux の機能を使って実験できるので、実際に機器を買ったり、ネットワークシミュレータを導入する必要はないです。
感想
実は、今会社で「マスタリング TCP/IP」の輪講会に参加していますが、理論よりな本なもので、実際のネットワークではどうなっているのか想像しづらく困っていました。「マスタリング TCP/IP」に比べて、本書の内容は手を動かしながら実験し、結果を確認できるものなので頭にインプットしやすかったです。本書の実験を行うことで「マスタリング TCP/IP」で勉強したことを再確認でき、理解の助けになりました。
また、TCP/IP の知識だけではなく、手を動かしていく中で以下の知識を得ることもできました。
Network Namespace や veth、bridge などのワードはちょこちょこ見かけてはいましたが、私自身よくわかってなかった技術だったので、これらの技術について勉強できたことは思わぬ収穫でした。
おわりに
TCP/IP 関連の技術書を読んで、「プロトコルの解説ばっかされてもよくわかんないよお…ふぇぇ…」と困っているあなたにおすすめです。